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2019年12月13日
12月7日(土)、1学年と2学年の保護者会を実施しました。
まず、体育館メインアリーナにて、1・2学年合同の全体会を執り行い、荒木校長先生より、ご自身が本校の校長に就任された当時につけられていた記録から、「親は子どもの応援隊(サポーター)であってほしい」と、親子で高校生活を乗り越えていこうという旨が語られました。次に、進路指導部の中川先生から英語学部検定試験に関する概要、それに対する本校の指導方針が伝えられました。その後、各学年に分かれて、学年保護者会を行いました。
1学年は、引き続き体育館メインアリーナにて、英語課主任の花田先生から、英語外部検定試験導入の延期について、今後の大学入試の英語の行く末、大学ごとの英語外部検定試験の取り扱い、リスニング対策に関する話がありました。次に、進路指導部の皆島先生から、今年度の企業就職・公務員試験・推薦入試・国公立の受験状況、就職先の決め方、理工科の指定校推薦枠、受験に苦戦している例が伝えられました。最後に、宮田先生から修学旅行の詳細に関して説明がありました。
2学年は進路別分科会として、進特コースには「国公立大学受験について」というテーマで、河合塾九州営業チーフの中村雅人氏にお話しいただきました。普通コースと理工科専門コースには「私立大・短大・専門学校」をテーマに、リクルートマーケティングパートナーズ まなび事業統括本部 教育機関支援統括部 支援企画部 専任講師の藤井保久氏にお話しいただき、続いて「就職・公務員」をテーマに、本校の緒方教諭よりお話しをしました。さらに理工科特別進学コースには「高専編入・国公立大学受験について」をテーマに本校の本田教諭よりお話しをしました。
その後、各教室での学級懇談会に移り、学級役員さん方が用意してくださったお茶とお菓子をいただきながら、生徒たちの日頃の様子や進路、修学旅行などなど、様々な話題に花が咲きました。
2019年12月11日
12月4日(水)の5、6時間目に、人権同和教育講演会を実施しました。ハンセン病問題の「語り部」である、中修一さんに「ハンセン病をめぐる人権」という演題で講話をしていただきました。
鹿児島県奄美大島で生活していた中さんは、小学校5年生の時に、突然ハンセン病を患い、右足が不自由になりました。最初にハンセン病だと診断してくれた医師の支援もあり、中学校まで卒業できた中さんでしたが、その後、ハンセン病患者を収容する療養所に隔離され、低賃金での労働や自由に外出が認められない生活を余儀なくされました。しかし、注射による投薬治療によって、右足を引きずる後遺症は残りましたが、病気を治すことができました。完治後は、ハンセン病患者だけが通う高校に通い始めましたが、学校の職員をはじめ、近隣の住民からの理解も得られず、1年を待たずして高校を中退しました。周囲の人々から浴びせられる冷たい差別の視線は今でも忘れられないとおっしゃっていました。高校中退後は、大阪で就職をしましたが、足のことを聞かれとっさに「ハブに噛まれた」と嘘をついたそうです。その後、足をことを聞かれるたびに嘘をつき続ける生活は本当につらかったと語られました。
自身の経験をもとに、ハンセン病患者への社会の間違った認識を改めてもらうべく、法律の改正を求める裁判を起こし、見事勝訴。その後は、社会復帰への支援を求める運動を行ったそうです。
講演後は、新生徒会長である村上さん(2JSS熊大附属中)が「SNSが発達した現代では、誰でも匿名で発言ができる。そんな時代だからこそ、自分の発言に責任を持ち、困っている人には迷わず手を差し伸べたい。」と謝辞を述べ、講演会は終了しました。
中さんの壮絶な人生に、生徒たちも真剣に耳を傾け、これまでの自身の人への接し方を振り返り、今後どう振る舞うべきかを考える貴重な講話となりました。
2019年12月07日
11月30日から12月15日にかけて、熊本県で「2019女子ハンドボール世界選手権大会」が開催されました。本校では、12月3日(火)の午後、中学生全員と高校1,2年生で、ハンガリー対モンテネグロの試合を観戦しました。
熊本県立体育館に集合したのは試合開始の1時間前でしたが、選手の皆さんがコート練習を始めると、大歓声が起こり、それぞれの国の応援団が盛り上がります。高校生はハンガリーの、中学生はモンテネグロの応援をしました。本校生の他にも帯山西小と壺川小の児童の皆さんがいて、会場はだんだん熱気に包まれていきました。応援席の後ろでは、道山先生が解説をしてくださいます。
開会式では、国歌演奏でスクリーンに選手一人一人の凜とした表情が映し出されました。いよいよ試合が始まると、息つく暇もないゴールの応酬に生徒たちの目は釘付けです。ルールは分からないながらも、選手たちの動きの大きさとスピード感、一瞬止まったかのように見えるシュート、激しいぶつかり合いに、真剣に見入りながら、もうどちらの国が得点しても拍手、拍手の生徒たち。1点の攻防を繰り返した前半30分は、あっという間に終了しました。
15分間のハーフタイムでは、本校のハンドボール部員がコートに登場、一人一人名前をコールしてもらい、恥ずかしそうに手を振る姿がありました。後半はさらに激しく、点を取られたら取り返す目が離せない試合展開となり、残り2分20秒で、2点を追うハンガリーが意地のゴール、しかしモンテネグロも1点を追加、30秒を切ったところでのハンガリー執念の7Mシュートが無念にもセーブされ、25-24でモンテネグロの勝利となりました。
初めてのハンドボール観戦がこの世界大会という生徒がほとんどで、この日、多くの「にわか」ハンドファンが生まれた文徳高校。大変貴重な体験をありがとうございました。
2019年12月05日
12月2日(月)の放課後に、就職試験や公務員試験を目指す2年生の約40名に、本校進路指導部の緒方教諭より、試験を目指すに当たっての諸注意や心構えについての話しや、先輩が就職面接の練習をする映像などを見せられました。
「覚悟ができているか?就職試験は人生をかけた闘いである。未来の家族、未来の自分のために、命がけで闘う覚悟はできているか。キミは社会のために何ができる。人間はAIを造る事ができるが、AIに人間は造れない。コンピューターでは計り知れないのが人間だ。ではキミは何がやりたいのか。それを探すことができるのは人間のキミである。就職試験は厳しい。1次試験、2次試験と進むにつれ、競争倍率は倍増する。ただ就職したい、ただ公務員になりたい、などという考えでは駄目だ。なぜ働きたいのか答えられないと駄目だ。志望先の全ての情報を調べ尽くして、質問者より詳しくなれ。求人は企業と学校の信頼関係で成り立っている。企業を裏切ることは絶対にできない。そのためにキミたちを優秀な生徒に育てる。勉強ができることだけが優秀ではない。一番大切なのは心が優秀な人物だ。それは教室の整理整頓など、身近でたった数秒でできる様な事を心がけることで磨かれる。自身を持て。誇りを持て。秘めたエネルギーを発揮しろ。そのために今から覚悟を持って準備に取りかかれ。」
生徒一人一人のことを思い、必ず社会で通用する人間に育てたいとの緒方教諭の熱い気持ちを、生徒は真剣な表情でうけとめていました。
2019年12月03日
11月13日(水)の5・6限に、高校3年生を対象にした性教育講演会を、体育館メインアリーナで執り行いました。3学年主任の本田教諭の挨拶の後、学校長より講師の池田景子先生(合志市 池田クリニック)のご紹介がありました。池田先生には、「思春期のみなさんに伝えたいこと」という演題で、生徒たちにもわかりやすくお話をしていただきました。以下は、その概要です。
「思春期の軽々しい性行動は100%望まない妊娠を引き起こす。15歳以下の人工妊娠中絶
手術は年間約2000人で、出産は250人。私は18歳以下の妊娠を『0』にしたいと考えている。そのためには性行為をしないことが一番である。皆さんには、できる限りそういう行為をすることを先延ばしにしてほしい。妊娠や出産、育児には経済力だけでなく、相当な覚悟が必要。早い時期の出産は虐待の発生率も高くしてしまう。また、性行為をする場合は、性病を防ぐ観点からも、コンドーム等の避妊具を使用する必要があるが、コンドームの避妊率は80%程度であり100%ではない。一方で、卵子の老化は早く、35歳ぐらいから老化が始まる。妊娠しやすい時期が限られていることも、知っておいてほしい。」
また、クラミジア等の性病問題や、性的マイノリティーの同性愛者や性同一性障害の葛藤、水俣病の宝子の存在、ハンセン病患者の強制堕胎問題など、話は多岐に及び、生徒たちが初めて聞く内容も多かったのではないかと思います。
最後に、「私が高校生の皆さんに一番伝えたいことは、自分で自分を傷つけない、悩みは誰かに相談してほしい、ということ。そして、本当にこの人だと思える人と巡り会う時まで、そういう関係を持たないでほしい。」と切々と訴えられました。生徒たちは自分たちの将来につながる大切な話に、真剣に聞き入っていました。