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2020年10月2日
生徒および保護者の方々へ 校長室から10月号
9月6日から7日にかけて、特別警報級に発達するといわれた台風10号の接近でずいぶんと心配させられました。台風接近の前には、店舗で養生テープが売り切れたり、食料品が売り切れたりして、多くの人が、“今回は危ない”と危機感を持って事前にしっかりと対策を講じていたのが感じられました。台風も特別警報級には発達せず、本県では甚大な被害とならず安堵しましたが、地域によっては暴風や豪雨により大きな被害が出ています。7月豪雨・台風10号と続けて九州を襲った自然災害となり、その怖さと危機への備えの大切さを実感しています。台風通過後は、秋雨前線の停滞等で雨の日が続きましたが、天候も回復し、最近は気温も下がり、朝夕は少し肌寒いくらいで、めっきり秋らしくなってきたように思います。コスモスの話も聞かれるようになり一層秋を感じています。今年は10月1日が中秋の名月、翌2日が満月で、中秋の名月と満月がずれています。
また、8月から新型コロナウイルスの感染者数が再び増加し、第2波の到来ともいわれる中、本県でも最高のリスクレベル4(特別警報)が継続していましたが、ようやく感染者がでない日が続くようになり、リスクレベル3、そして、リスクレベル2と引き下げられました。10月1日からは、Go Toトラベル事業に東京発着の旅行も含まれるようになり、人の往来が一層活発になると予想されます。私たちには、新型コロナウイルスにいつどこで感染するかわからないという危機感が常につきまとっています。その場その場の状況をしっかり判断し、「3密」を避け、毎日の健康チェック、マスクの着用、手洗いの励行など「新しい生活様式」を今後もしっかり実践する必要があります。厚生労働省は、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA:COVID-19 Contact-Confirming Application)の活用を推奨しています。可能な限り活用し、リスクの軽減を図りたいものです。
さて、大相撲秋場所で本県宇土市出身の関脇 正代関が13勝2敗で幕内初優勝を果たし賜杯を手にしました。優勝制度ができてから本県出身の力士が優勝したのは初めてだそうです。千秋楽の取組をテレビ等で観戦した人も多かったのではないかと思います。新入幕で勢いに乗り優勝を狙う翔猿関との一番で、追い込まれた場面もありましたが、最後は土俵際で突き落として勝利しました。正代関は、4年前の熊本地震や令和2年7月豪雨等で被災し、困難な中にある県民に元気と勇気を与えたいとよく話されており、インタビューで「地元の応援が力になった。自分の相撲で少しでも楽しんでもらおうと。ほんの少しだけど恩返しできた」「最後まで諦めないのが良かった」と話されていました。今年に入って優勝目前にしながら逃していた経験が生きたとも話されていました。新聞等では、期待されながらもなかなか勝てずやっとつかんだ優勝を、これまでの苦難を乗り越え悲願を達成した「大器晩成」との見出しで称えています。正代関は、場所中のインタビューで、目の前の一番一番に全力を尽くすことをいつも話されていました。解説者も腰高をよく指摘されていましたが、それを個性として生かして突進力をつけ正代関らしい取組になっていると話されるようになりました。今場所の正代関の取組で、多くの県民が、元気と勇気、希望をもらったのではないかと思います。殊勲賞と敢闘賞も受賞し、大関昇進も決まりました。次の場所でも目の前の一番一番に全力を尽くし、熱戦を期待したいと思います。その積み重ねのうえに、きっと横綱が見えてくるものと思います。
まだまだ、新型コロナウイルス禍で厳しい環境にありますが、今後も自分たちに何ができるのかをしっかりと考え、私たちも目の前の一つ一つに全力を尽くしていきましょう。
2020年9月1日
生徒および保護者の方々へ 校長室から9月号
2020.9.1
8月18日に2学期の始業式を行い、あっという間に9月となりました。立秋は過ぎていますが、連日暑い日が続いており、熱中症の報道も毎日のように聞かれます。8月に入ってからは、台風も次々と発生しています。九州への上陸は逃れていますが危機感を持って見ているところです。また、8月は新型コロナウイルスの第2波とも言われるように感染者数が増加し、本県でもリスクレベルが最高の4(特別警報)に引き上げられています。一時期のように大幅な増加には至っていませんが連日感染者が発生している状況です。
さて、8月28日に文部科学大臣からのメッセージ「児童生徒等や学生の皆さんへ」と「保護者や地域の皆様へ」を配布しましたが読んでもらえたでしょうか。生徒諸君へのメッセージには次のようなことばがありました。
「…新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。感染した人が悪いということではありません。…中略…感染した人や症状のある人を責めるのではなく、思いやりの気持ちを持ち、感染した人たちが早く治るよう励まし、治って戻ってきたときには温かく迎えてほしいと思います。もし、自分が感染したり症状があったりしたら、友達にはどうしてほしいかということを考えて行動してほしいと思います。すでに、感染した人達が心ない言葉をかけられたり、扱いをされたりしているという事例が起きています。こうしたことが皆さんの周りでも起きないように、皆さんにも協力してほしいのです。また、高齢者や病気がちの人は、感染すると症状が重くなってしまう危険があります。自分は元気だから大丈夫ということではなく、そのような人たちに感染させることがないよう、思いやりの気持ちを持ってほしいと思います。…以下省略」
このメッセージには、私たちの高い人権感覚とそれに基づく行動への期待が込められています。互いに思いやる、支え合う社会であることを願ってのものです。また、医療従事者や社会活動を支えていただいている人たちへの敬意や感謝の気持ちも大切にしなくてはなりません。私たちには、いつどこで感染するかわからないという危機感が常につきまとっています。その場その場の状況をしっかり判断し、「3密」を避けた、「新しい生活様式」を今後もしっかり実践する必要があります。大切なことは、高い人権感覚を持って、各自の生活において、お互いの命を守るという観点から、自身の健康チェック、マスクの着用、手洗い、密閉・密集・密接の「3密」を避けるなど、各人が社会的責任を自覚し、確実に実践することです。暑い中ですが公共交通機関を利用する際は、周囲の乗客の方への配慮を忘れず、マスクの着用を徹底してほしいと思っています。一方で、十分な距離が保たれ、「3密」を避けられる環境では、マスクの着用は、必ずしも必要でないと思われます。その場、その場の状況をしっかりと判断して「自他の命を守る」行動をとることが重要です。
先日、7月の豪雨災害でのボランティア活動の調査をしたところ31人の生徒諸君が人吉・芦北・八代等の被災地で被害家屋の泥だし等のボランティア活動に参加していました。8日間、活動している人もいました。何ができるのかを考え、進んで行動に移している生徒諸君とそれを支えていただいている保護者の方に心から敬意を表したいと思います。きっと多くのことを学んでいるのではないかと思っています。すばらしいことです。台風も心配され、新型コロナウイルス禍でいろいろな活動に制限がかかっていますが、今後も自分たちに何ができるのかをしっかりと考え、思いやりの心を持って前向きに取り組んでいきましょう。
2020年8月3日
生徒および保護者の方々へ 校長室から8月号
2020.8.1
7月30日にようやく九州北部地方が梅雨明けしました。梅雨明けとともに、早朝からセミが激しく鳴き、一段と日差しが強くなった気がしています。これから連日昼間は、気温が35℃になると予想されています。再び、新型コロナウイルスの感染拡大が心配されるなか、熱中症も心配される季節となりました。
7月は、梅雨前線の停滞により記録的な大雨となり、本県南部を中心に日本各地で甚大な被害が発生しています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧復興を願っています。
さて、学校が再開し2か月余りが過ぎました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため授業中もマスクを着用し「新しい生活様式」を実践してもらっています。定期考査もなんとか実施でき、高校総体等の代替大会も多くが終了しました。先日、野球の試合を観戦しましたが、球場で溌剌とプレーする姿は本当にいいものだと思いました。どのチームの選手も支えてくださった方への感謝と野球ができることへの感謝を述べていました。3年生にとっては、特に大きな区切りとなったと思っています。8月8日からは短いですが夏休みとなります。生徒諸君も、疲れがピークに達しているのではないかと思っています。夏休みの10日間しっかりと休養を取って充電してください。
現在、新型コロナウィルスの感染者数が急増しており心配される状況ですが、私たちのできることを1つずつしっかりと実践するしかないと思っています。大切なことは、各自の生活において、お互いの命を守るという観点から、自身の健康チェック、マスクの着用、手洗い、密閉・密集・密接の「3密」を避けるなど、各人が社会的責任を自覚し、今求められている「新しい生活様式」を実践することです。特に、暑い中ですが公共交通機関を利用する際は、周囲の乗客の方への配慮を忘れず、マスクの着用を徹底してほしいと思っています。一方で、十分な距離が保たれ、「3密」を避けられる環境では、マスクの着用は、必ずしも必要でないと思われます。これから熱中症も一層心配されます。その場、その場の状況をしっかりと判断して「自他の命を守る」行動をとることが重要です。
私は、7月5日に人吉で浸水被害に遭った知人の家屋の片付けを手伝いました。家の中、周囲ともに泥に覆われ、家財道具、畳等の搬出、泥だし等、雨の中、大変な思いをして取り組んでおられました。被災地の小学校・中学校・高校・特別支援学校等、学校も大きな被害を受けています。一日も早い学校再開を願っているところです。新型コロナウィルスの感染も心配されており、ボランティア活動にも制限がかかっていましたが、ボランティア活動に汗を流す地元の高校生や県内からのボランティアの方の様子等が報道されていました。何ができるのかを考えすぐに行動に移しておられる行動力と社会貢献への志に深く心を打たれます。新型コロナウィルス禍で制限の多いなかですが、私たちに何ができるのかしっかりと考え、取り組んでいく必要があると思っています。毎年のように「想定外」と呼ばれる自然災害が発生しており、私たちの意識改革と備えの重要性を感じています。これから短い夏休みとなりますが心の休養とともに、このようなことにも思いを巡らしてほしいと思っています。
2020年7月2日
生徒および保護者の方々へ 校長室から7月
2020.7.1
梅雨も本格化し、雨の多い日が続いています。梅雨前線は、九州を南北に移動を繰り返しながら大雨をもたらし、洪水警報も出るようになりました。避難が必要な場合を想定した備えが求められます。
6月19日には、日本国内の移動が自由にできるようになりましたが、最近では、東京を中心に新型コロナウィルスの感染者が増加しています。20代から30代の感染者が多くなっているのが特徴となっています。地方への感染拡大も心配される状況があります。日本国内だけでなく世界中が新型コロナウィルスに翻弄され、世界全体では、パンデミックの状態が続いており、感染者数が1,000万人を超えています。
さて、学校が再開し1か月余りが過ぎました。授業・部活動と学校生活のペースも少しずつ掴めてきたのではないかと思っています。学校生活においては、お互いの命を守るという観点から、家庭での朝一番の健康観察、マスクの着用、手洗い、密閉・密集・密接の「3密」を避けるなど、各人が社会的責任を自覚し、今求められている「新しい生活様式」を実践してもらっています。特に、暑い中ですが公共交通機関を利用する際は、周囲の乗客の方への配慮を忘れず、マスクの着用を徹底してほしいと思っています。一方で、十分な距離が保たれ、「3密」を避けられる環境では、マスクの着用は、必ずしも必要でないと思われます。これから一層暑くなり、熱中症も心配されます。その場、その場の状況をしっかりと判断して行動することが重要です。部活動では、県内の練習試合・校外活動等も6月21日からは解禁となり、7月1日からは県内での大会等への出場も解禁となりました。来週7月7日からは、前期中間考査が始まります。高校総体・総文祭・高校野球の代替大会等も開催が予定されています。文徳点描6月号でも紹介していますが、新型コロナウィルス感染症拡大防止のための休校措置を考慮して、就職試験、大学入試の日程も変更されています。就職試験や大学入試等の上級学校の試験を目前に控えた3年生を始め、在校生にとって、一気に歯車が回り出した感がありますが、日常の活動ができることのありがたさをしっかりと自覚し、勉強・部活動など「今やるべきこと、できること」は何かを考え、全力でやり抜くことを大いに期待しています。
本校生一人一人が、互いを思いやり、各人の良さ、強みを生かして粘り強くやり抜き「本気で頑張っている、輝いている」ことが重要です。「どうしたらできるようになるか」を各自が前向きにしっかりと考え、行動に移してください。
2020年6月6日
生徒および保護者の方々へ 校長室から6月号
学校長 竹下 文則
南部九州が梅雨入りし、熊本も梅雨入り目前となって来ました。梅雨に入れば、例年のことですが大雨等が心配されます。避難が必要な場合、新型コロナウィルスの影響もあり、密閉・密集・密接の3「密」を避けることなど考えると、これまで以上に避難所への避難について悩まされます。
新年度になり新型コロナウィルスの感染拡大防止のため2か月間の休校に入っていましたが、緊急事態宣言も解除され、6月1日からようやく学校を再開することができました。実際は、前年度の3月から休校でしたので通算3か月の休校となりました。熊本地震の時も休校は経験していましたが、通算3か月に及ぶ休校は初めての経験です。この一週間、早朝から生徒諸君の声が聞こえてきます。本当にうれしいことです。放課後には、部活動をする姿も見られるようになり、学校の日常が少しずつ戻ってきているのを感じています。一方で、一部地域では感染の第2波が来たのではないかとの報道もあっています。制限の多いなかでの学校再開となりましたが、日常の生活ができることに感謝し、お互いの命を守るという観点から、マスクの着用、手洗い、密閉・密集・密接の3「密」を避けるなど、私たちの心がけしだいでできることを徹底しなくてはならないと思っています。各人が社会的責任を自覚し、果たしていくことで、少しずつ社会生活が元通りになっていくものと期待しているところです。
また、新型コロナウィルスを軽く見てはいけませんが、年齢や各場面でのマスクの着用とその弊害なども話題になっており、過度に恐れず、「正しく知って、正しく恐れる」必要があると思っています。世界中で大流行し感染者が未だに増加していますが、8割は無症状や軽症であり、感染から発症、回復、重症化等のプロセスが科学的に解明されていくものと期待をしています。アンテナを高くして「正しく知る」努力を続けていきたいと思います。
6月3日には、高校1年生の新入生研修を実施しました。高校入学後、すぐに休校となり、各種行事が次々と中止となり、高校生となった実感が得にくいなか、一日も早く高校生活に適応してほしいとの思いで実施したものです。密閉・密集・密接の3「密」を避け、学校の施設を最大限活用して、学年を3グループに分けて、全員がマスクをつけ、社会的距離を確保して実施しました。高校1年生にとって、高校生活は残すところ、1000日ほどです。高校生活の3年間は、これまで以上にその後の人生を左右する大変重要な期間となります。この3年間を如何に過ごすかで未来が大きく変わると言っても過言ではないと思っています。新入生一人一人が心がければできる日々の平凡なこと(一歩)の積み重ねが最大の夢実現への近道なのです。これからの1000日を一歩一歩積み上げていくことを期待しています。
新入生に限らず、本校生一人一人が、志を高く掲げて、日々の努力を続け、失敗を恐れず積極的に挑戦していくことを期待しています。情熱を持って根気強く、努力と挑戦を続けている限り、確実に成長していきます。本校生一人一人が各人の良さ、強みを生かして粘り強くやり抜き「本気で頑張っている、輝いている」ことが重要なのです。大きな可能性を秘めたみなさんが光り輝くよう学校でも精一杯、みなさんの努力と挑戦を支援していきます。