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2024年12月5日
生徒および保護者の方々へ 校長室から12月
2024.12.3
あっという間に11月も過ぎ、慌ただしい、師走がやってきました。今年も残すところ一月足らずです。11月後半からようやく気温も下がり、短い秋から冬となったのを感じています。11月28日には、阿蘇でも初冠雪が記録されました。昨年より11日、平年より9日遅いということです。冬の到来を感じる中、学校では、教室の空調機のフィルター清掃を行い、暖房を入れ始めました。
新型コロナとインフルエンザは、今のところ流行は見られず、落ち着いた状況となっています。これから寒くなるとインフルエンザの流行の季節となり、同様に新型コロナも油断できません。新型コロナ、季節性インフルエンザ、ともに感染予防のためワクチン接種が推奨されています。日々の生活においては、場面に応じた感染対策を心掛け、手洗い、うがい、そして、換気にしっかり取り組んで行く必要があると思っています。
11月29日に、高校は後学期中間考査(3年生は学年末考査)、中学校は2学期期末考査が終了し、2学期のまとめの時となっています。12月2日には、熊本中央警察署から講師をお招きし「闇バイト防止講話」を実施しました。「闇バイト」については、現在報道等でもよく見聞きしますが、巧みな誘いに対して、どんなことに注意する必要があるか、また、どうすれば防止できるかなど具体的にお話しいただきました。生徒諸君が自分事としてとらえて、しっかり考え、行動するきっかけとなることを願っています。
さて、12月2日に、恒例の今年話題となった言葉に贈られる「『現代用語の基礎知識』選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」が発表されました。今年の年間大賞は「ふてほど」が選ばれました。個人的には、アメリカメジャーリーグで大活躍した大谷翔平選手をたたえて「50-50」が選ばれるかと思っていたのですが違いました。「ふてほど」は知らず、何だろうと調べてみると今年1月の民放テレビの金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称とありました。私は、知りませんでしたが、このドラマは、主人公が1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップし、その主人公の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与えたと紹介されていました。ドラマでは、毎回、昭和と令和のギャップなどをネタに「多様性」「働き方改革」「セクハラ」「既読スルー」「寛容」など、社会的なテーマをとりあげて、現在のコンプライアンスに縛られた社会に一石を投じるドラマであり、SNS上で大反響を呼んだと紹介されていました。この年間大賞「ふてほど」の選考理由は、「大手自動車メーカーの認証不正、パーティー券収入の収支報告書不記載など、2024年は不適切事案が目白押しであった。一方、昨今強化されているのがコンプライアンス。企業は顧客・株主への社会的責任はもちろん、従業員一人ひとりにもハラスメントだ、働き方改革だと配慮が求められる。集団優先、滅私奉公で経済成長時代を生きた昭和世代にとってはまさにタイムスリップしたかのような激変である。この、昭和の時代に置いて行かれた感を笑い飛ばしてくれたのが金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。昭和の主人公が令和の社会で堂々と昭和のルール、人の道の原理原則を貫いて令和のルールに疑問符を投げかけながらも、対話することで物事を解決していく道を探る。時代がいつであれ、不適切なことは不適切なのだと教えてくれる。」とありました。「ほどがある」とは、広辞苑によれば「物事には適切な程度というものがある。度を越す人をたしなめていう語」と記されていました。「ふてほど」の年間大賞受賞は、時代がいつであれ、不適切なことは不適切なのだと、度を越す人をたしなめる思いが強く反映されているように思います。
3年生は、いよいよ進路実現に向けた最後の追い込みの時となりました。すでに進路が決定した人もいますが、全員の進路が決定するまでみんなで支えあってやり抜いてほしいと思っています。進路決定に向け懸命に努力している人の気持ちを考え、生活信条の一つである「人の立場を深く理解する」を具体的に実践するときです。部活動も相撲部が県大会で優勝し3月の全国選抜出場を決めています。弓道部の女子も個人戦でこの12月に本県代表として全国選抜大会に出場します。文徳生みんなで、来る2025年が希望に満ちたよい年となるよう各自の良さ・得意を発揮して全力でやり抜きましょう。
保護者の皆様には、今年も大変お世話になりました。よいお年をどうぞお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。