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2020年9月1日
生徒および保護者の方々へ 校長室から9月号
2020.9.1
8月18日に2学期の始業式を行い、あっという間に9月となりました。立秋は過ぎていますが、連日暑い日が続いており、熱中症の報道も毎日のように聞かれます。8月に入ってからは、台風も次々と発生しています。九州への上陸は逃れていますが危機感を持って見ているところです。また、8月は新型コロナウイルスの第2波とも言われるように感染者数が増加し、本県でもリスクレベルが最高の4(特別警報)に引き上げられています。一時期のように大幅な増加には至っていませんが連日感染者が発生している状況です。
さて、8月28日に文部科学大臣からのメッセージ「児童生徒等や学生の皆さんへ」と「保護者や地域の皆様へ」を配布しましたが読んでもらえたでしょうか。生徒諸君へのメッセージには次のようなことばがありました。
「…新型コロナウイルスには誰もが感染する可能性があります。感染した人が悪いということではありません。…中略…感染した人や症状のある人を責めるのではなく、思いやりの気持ちを持ち、感染した人たちが早く治るよう励まし、治って戻ってきたときには温かく迎えてほしいと思います。もし、自分が感染したり症状があったりしたら、友達にはどうしてほしいかということを考えて行動してほしいと思います。すでに、感染した人達が心ない言葉をかけられたり、扱いをされたりしているという事例が起きています。こうしたことが皆さんの周りでも起きないように、皆さんにも協力してほしいのです。また、高齢者や病気がちの人は、感染すると症状が重くなってしまう危険があります。自分は元気だから大丈夫ということではなく、そのような人たちに感染させることがないよう、思いやりの気持ちを持ってほしいと思います。…以下省略」
このメッセージには、私たちの高い人権感覚とそれに基づく行動への期待が込められています。互いに思いやる、支え合う社会であることを願ってのものです。また、医療従事者や社会活動を支えていただいている人たちへの敬意や感謝の気持ちも大切にしなくてはなりません。私たちには、いつどこで感染するかわからないという危機感が常につきまとっています。その場その場の状況をしっかり判断し、「3密」を避けた、「新しい生活様式」を今後もしっかり実践する必要があります。大切なことは、高い人権感覚を持って、各自の生活において、お互いの命を守るという観点から、自身の健康チェック、マスクの着用、手洗い、密閉・密集・密接の「3密」を避けるなど、各人が社会的責任を自覚し、確実に実践することです。暑い中ですが公共交通機関を利用する際は、周囲の乗客の方への配慮を忘れず、マスクの着用を徹底してほしいと思っています。一方で、十分な距離が保たれ、「3密」を避けられる環境では、マスクの着用は、必ずしも必要でないと思われます。その場、その場の状況をしっかりと判断して「自他の命を守る」行動をとることが重要です。
先日、7月の豪雨災害でのボランティア活動の調査をしたところ31人の生徒諸君が人吉・芦北・八代等の被災地で被害家屋の泥だし等のボランティア活動に参加していました。8日間、活動している人もいました。何ができるのかを考え、進んで行動に移している生徒諸君とそれを支えていただいている保護者の方に心から敬意を表したいと思います。きっと多くのことを学んでいるのではないかと思っています。すばらしいことです。台風も心配され、新型コロナウイルス禍でいろいろな活動に制限がかかっていますが、今後も自分たちに何ができるのかをしっかりと考え、思いやりの心を持って前向きに取り組んでいきましょう。